大声ダイヤモンド

大好きだ、君が大好きだ、僕は全力で走る

中山優馬は、中山優馬という道を歩いている。

中山優馬は、中山優馬という道を歩いている。』
私はずっとそう思っている。だから今日は、その話をしようと思う。



2015年、5月1日。
待ちに待った、夢にまで見た日が訪れた。初日の幕が開くまえの、あの、ドキドキそわそわする、あの感じ。
生憎と最近初日が待ち遠しい現場が無かったため、その日は急に大声で話始めたかと思えばため息をはいたり、挙動不審だった。
お昼御飯にひつまぶしをぺろりと平らげながら(◯やさんでぺろっとイった、食べるときは俺は全力だ!)も、おいしい、と話す側からどうしよう初日!と叫び出す。と言うかもう同時並行。
同行の友人になんと思われただろうか、明らかに挙動不審であった。

初日。
物事の、いちばんはじめの日である。
私は何度も繰り返していた。
「ねぇ、どんな風に始まると思う!?」
何度も口にしてはああもう、と嘆息。
なんせうちの人は始まりが面白い。サルの着ぐるみでバナナを投げるかと思えば、愛までがナイフなどというスルメ曲で始めたり、胸毛だったり…(愛までがナイフの延長)

「ああどうしよう!Get up!でばーって始まったら!ああでもDarknessで闇を切り裂いてくるかも~><」
とか言ってた私よ。

確かにその通りになったぞ、と、あとから思い返したが。ここまで王道に始めるとは。

『王道』を行くことを、あえて避けているのかと思っていた、今までのことを考えても。(だって普通猿では始めない。でも私は、猿も優馬くんらしいと思って捨てがたい。)(なんとでも言ってくれ。優馬くんにはゲロ甘だ。)ジャニーズらしくないステージにするとの言葉を発していたくらいだ。

でも蓋を開けてみればコレだ。
確実に、先輩達の血を受け継いでいた。滝様と見紛う程の堂々とした立ち姿。アイドルらしいキラキラとした姿。一人きりで観客を魅了する。そして、…照史のようなMC力。

ああ彼は、確実に、一人で歩いていく覚悟を決めていた。

昔はMCも人任せで。君はいつもそうだった気がする。当人がどう思っていたのかは永遠に分からないけれど(彼も彼だ。きっと、この話はこの先しない)、この場所が居場所なのに、何処か居場所だと感じられないところがあった。あんなに皆んなが気遣ってくれても、何処かずっと居た堪れ無かった気がする。私だけだろうか?

其れがきっと、彼の運命。

NYCとしての君もそうだった。最大限の努力を3人ともがしていたと今は思う。
それなのに、大人の思惑で空中分解を余儀なくされた。ねぇ本当は、何を思っていたの?それもきっと、語ってくれる日が来る可能性は低そうだ。大事なことは目に見えない、の言葉通り、肝心なことを、あまり語ってはくれない人、それが中山優馬だから。
特に山田の気遣いは本当に恐れ入った。何度頭を下げたくなったか。それは関ジュ、そう今はもう"関ジュ"ではない、彼等にも。

いつも何処か、此処は君の居場所で、君はそんなに楽しそうなのに、ずっと違和感がつきまとった。
孤独なソルジャーを歌う城ホの、赤いきらきらを纏う背中。(当時よく着ていた衣装のこと)絶対、忘れられないと思っていた。

なのに。
君はたった一人の、君だけの道を見つけた。

もう何処にも心配は要らない、君の道を行き始めた。そう思ったのはHigh Fiveのとき。『この手で刻む これからのスタートライン』確かこのフレーズは、本人の希望だったと思う。(私の記憶では、だけど確か。確か、確か。)
この作品を境として、彼は彼自身の道を歩み始めた。紛れも無い、『中山優馬』という道を。

それはわかっていたのだけれど。まさか、此処まで成長していようとは。優馬くん、君は、ヲタクの望みを、いい意味で全力で裏切ってくる人だった。そうだ、中山優馬は、そういう男。

それに加えて書きたいのは、ギャンスタをバックに付けたことだ。
Mステからそうだったが、あれは、優馬くんが選んだのだろうか。
昔彼は、あらゆる先輩の現場に出させて貰っていた。言葉を変えれば、"特別扱い"を一身に受けて育ってきた。
関ジュには、関ジャニ∞という越えられない先輩がいる。このお兄さん達に支えられ、育てて貰ってきた。東ジュとの明確な違いは此処だ。
"先輩は後輩を育てなければならない"という明確な意思が誰にもに感じられる。
WESTの公演で照史は言ってくれたそうだ。優馬の方も頑張れよ、と。何時まで経っても、彼等は同志で、違う場所で同じように戦っているのかもしれない。
関ジュとしてのスピリットが彼にあって、だから呼んでくれたのだとすれば。夢を見過ぎなのかもしれないが、優馬くんもまた、関ジュとして育ってきた歴史があるのだと思った。

ねぇ水の帰る場所で、どうして丈に屋良くんと同じ真似をさせたの?
ねぇどうして、舞い、恋で、末澤くんを一人で踊らせたの?
ねぇどうして。
過去メドレーに、ジュニアの見せ場を持ってきたの?

水の〜はPZでは屋良くんあっての優馬くんという感じだったけど、舞い〜も含め2曲とも、優馬くんという柱に丈や末澤くんが乗っているように見えた。彼は立派なカンパニーの中心であり、力のある(踊るスキルのある)ジュニアを引っ張りあげて生かすステージだった。
今回のバックが、ギャンスタで良かった。先輩として、カンパニーの柱としての優馬くんの姿を見せてくれるまでに、あの人は成長していた。
まさに、"勝ち取ってきた全てが今の君だから"

孤独なソルジャー一曲取ってみてもそう。彼は、過去の二番煎じじゃない、"演出"にしてみせた。それが、最も、最も特筆すべきこと。
ちゃんと歌う時間とモノマネの時間。両方で私たちを魅了する。
優馬くんの歴史に、孤独な姿は付き物だった。それは否めない。けれどもうそんなことは全て過去のこと。
勝ち取ってきた優馬くんの全てが、優馬くんも、そして私たちも、強くしてくれたのだと思う。

最後になるが、イリュージョンの演出。

ジャニーズのコンサートといえば!!イリュージョン演出!!!

と言わんばかりの私の参戦歴の目に魅せられた、イリュージョン演出。まさにジャニーズの正式なる血統を受け継いでいた。

全編通して、感情の流れが上手く運ぶ、本当に良いステージだった。

"魅せること"を惜しまない演出。
"歌うこと"を惜しまない演出。

君は君の、君だけの人生を、生きている。それが選ばれし者、君だけの、運命。
ジャニーズのサラブレッド。
由緒正しき血統を、分け与えられし者。その運命を、授けられし者。

ダンスのクオリティの高さ。ちゃんと一人きりでも仲間を作り、頑張ってきた成果が感じられた。

今回は1日だけれど、何日も公演が出来るような、人間になりたい。
そう言って目を輝かせた、これからの君に、何処までも付いていくことを誓おう。